超一流になるのは才能か努力か?を読んだ感想

みなさんこんばんは。

 

今回は超一流になるのは才能か努力か?を読んだ感想です。

(2016年出版)

 

以前、天才!成功する人々の法則という本を読みました。

天才!成功する人々の法則を読んだ感想

 

その中で、筆者は1万時間練習すれば、才能に関係なく超一流の人間になれると紹介していました。その研究の元になったのが、今回紹介する超一流になるのは才能か努力か?の著者アンダース・エリクソン氏の研究です。アンダース・エリクソン氏は、1万時間の法則は否定していますが、時間をかけること、負荷をかけた練習をすることについては同意しています。その内容を知りたいと思ったので、読むことにしました。

 

以下、書籍より引用した文章については下記のボックスで囲みます。

 

 

著者は?

著者はアンダース・エリクソン氏、ロバート・プール氏です。

アンダース・エリクソン氏は、30年以上、超一流プレイヤーたちのパフォーマンスを科学的に研究し、ある共通の練習法をしていることを突き止めました。

ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由成功する子失敗する子何が「その後の人生」を決めるのかなど、多くの書籍でその研究が引用されています。

 

 

ロバート・プール氏はサイエンスライターです。Beyond Enjineering:How Society Shapes Technologyなどの書籍があります。

 

翻訳は、土方奈美氏です。メジャーな本の訳書が多く、勉強になる本が多いです。

ビジョナリー・カンパニーZERO ゼロから事業を生み出し、偉大で永続的な企業になるNO RULES(ノー・ルールズ) 世界一「自由」な会社、NETFLIXなどの訳書があります。

 

 

印象に残った内容は?

超一流になるために必要な能力について、自身の研究結果などを引用して説明しています。この世の中に天才はおらず、皆努力して今の地位にいるというのが、大きな主張です。

 

運転歴20年のドライバーは、運転歴5年のドライバーよりも技術が劣っている

だが、それは誤りだ。一般的に、何かが「許容できる」パフォーマンスレベルに達し、自然にできるようになってしまうと、そこからさらに何年「練習」を続けても向上につながらないことが研究によって示されている。

これは当たり前と言ったら当たり前なのですが、見かけ上うまくなっているように感じてしまいます。例えば、テニスを20年やっている人は、1年しかテニスをやっていない人よりもうまく感じます。ですが、ある一定のうまさになると、そこから上手くなるにはある練習が必要になります。

この話は、天才!成功する人々の法則の中でも紹介されていました。20年間車の運転をしている人が、レーシングで活躍できるはずがありません。漫然と20年車に乗っていたからです。レーシングで活躍するには、それに見合った必要な能力を鍛える必要があります。

 

最も重要なこと

ここで目的のある練習の特徴を簡潔にまとめてみよう。まず自分のコンフォート・ゾーンから出ること。それに集中力、明確な目標、それを達成するための計画、上達の具合をモニタリングする方法も必要だ。それからやる気を維持する方法も考えておこう。

この本を読んで重要なことが、上記にまとめてあります。まず、今のレベルより上の練習や試合をすること、集中して練習すること、期間ごとの目標、その目標をこなすための練習計画、フィードバックです。さらにやる気を維持する方法もあれば尚良いです。これらは重要な要素なので、ぜひ覚えておきましょう。

 

練習により老眼が治る!?

三ヶ月後に訓練を終えるとき、被験者はどのくらいの大きさの文字が読めるかテストを受けた。平均するとトレーニング開始時より60%小さい文字が読めるようになり、すべての被験者に改善が見られた。そのうえトレーニング終了時には全員が老眼鏡なしに新聞を読めるようになった。トレーニング前には大多数が老眼鏡を必要としたにもかかわらず、である。しかも以前より読むスピードも速くなった。

これは母に伝えたいことです。母の口癖は「できない」「無理」です。本を読むことを薦めても、老眼で読めないと言っていました。今回読んだ研究では、視力トレーニングを受けることで、老眼が改善したとの内容でした。なおこの研究では、目の弾性や焦点を合わせる力は変わらず、脳が画像を鮮明にする能力を学んだようです。ともかく、練習によってどの年齢でも、脳の画像処理能力は改善できるようです。

 

最も効率的なセミナーとは

その結果、最も効果的な介入はロールプレイ、ディスカッション、問題解決、実地訓練など何らかのインタラクティブな(相互作用的)要素を含むものであることがわかった。こうした活動はまだごくわずかではあるものの、実際に医師の技能と担当患者の治療結果の改善につながった。

対照的に最も効果が低かったのは講義中心の介入、すたわち参加する医師らが講義を聴くだけの教育的活動で、残念ながら継続医学教育で最も多いのがこのタイプだ。

トロント大学の科学者、デイブ・デービス氏による研究結果です。

Impact of formal continuing medical education: Do conferences, workshops, rounds, and other traditional continuing education activities change physician behavior or health care  outcomes?(JAMA 282, no.9 1999:867-874)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10478694/

実際に自分で考え意見する内容のセミナーの方が、講義形式のものより効果が高いとのことです。これは当然の結果かもしれません。座学のセミナーでは自分ごととして考えることが少ないからです。もし何かセミナーを受けるとしたら、インタラクティブなセミナーにお金を払った方が良さそうです。

 

一人でできること

先生がいなくても効果的に技能を高めるためには、三つの「F」を心がけるといい。フォーカス(集中)、フィードバック、フィックス(問題を直す)である。技能を繰り返し練習できる構成要素に分解し、きちんと分析し、弱みを見つけ、それを直す方法を考えよう。

一人で何か練習することは、コーチがいるよりも当然練習効率は下がります。しかし、上記3つのFを心がけることで、練習効率を上げることができます。

私は、あるゲームで全国大会を目指しています。コーチは特にいません。そのため、上記のF、つまり集中、フィードバック、弱点の克服を考え練習に臨みたいと思います。

 

練習時間の確保

私が研究したベルリン芸術大学のバイオリン学生のほとんどは、朝起きるとすぐに練習する傾向があった。その時間に他に何もすることがないようにスケジュールを組んでいた。それは、練習のためだけに確保された時間だった。しかもその時間帯を練習時間と決めることで、それが習慣であり義務であるという意識が生まれ、別のことをしようという誘惑にかられるリスクが抑えられた。

これは納得で、参考にするべきだと思いました。私は現在、朝起きたら本を読むことにしています。しかし、本を読むことは苦痛ではないので、寝る前でも可能です。むしろ、小説を書くことや世界大会を目指すゲームの練習をすることの方が苦痛なので、そういったことを朝の時間に充てた方が良いように感じました。これは参考にします。

 

親は重要

ブルームのチームが研究したエキスパートの多くは、親が興味を持っていたものを、自身の活動に選んでいた。

これは本当に重要だと思います。親に失礼ですが、典型的な親ガチャかなとも思います。トップクラスの能力を得るためには、親がその競技をやっていることが重要だと思います。

私は最近になってヴィオラを弾きたくなりました。そう言うと必ず母親が、「ピアノをさせたのに自分で嫌がってやめた」と言います。それは、当然のように感じます。無理矢理ピアノをやらせてもやるわけありません。親が楽しんでピアノをやっているから、子供も真似してやるのです。もし親がピアノをやる人間であれば、子供も喜んでやるでしょう。逆に、親が子供に無理矢理ピアノをさせても、親がピアノをやっていなかったら、子供がピアノを弾く確率は低くなるでしょう。

最近、人生は運が9割と感じるようになりました。マイケル・サンデル氏の著書に実力も運のうち 能力主義は正義か?という本があります。

 

主張としては、努力で成功したと思っている一流の人も、実は才能を認めてくれる社会に生まれたおかげで成功できているといった内容です。全て読めてはいないので、今度読みたいと思います。

もちろん努力は大事ですが、努力だけでは乗り越えられないこともあります。生まれながらに100億円持っている人は、生まれながらに1億円の借金を持っている人よりも、はるかに多くの時間とコネ、才能などを持っています。これは皆、同意するのではないでしょうか。例えば、東大に合格する人の半数以上が、世帯年収950万円以上です。これはひろゆき氏の本、叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」で知りました。

 

努力は大事ですが、運も重要な要素に感じます。

 

弟・妹のほうが兄・姉より大成する理由

これも一つの動機づけとなる。年上の兄弟が何らかの活動で親から注目されたり褒められたりしているのを見ると、自然に自分も加わりたい、同じように注目されて褒められたいと思うものだ。兄弟と競うこと自体が動機づけとなる子供もいる。

次男に生まれてよかったと思いましたし、納得です。次男は、長男の成功、失敗を見て育ちます。つまり、自分はどうすれば良いかわかるのです。この書籍でも、兄弟と競うことが動機付けになると紹介しています。

世の中を見ると、兄の方が真面目で、次男、次女の方がユーモアがあり、愛嬌があるように感じます。私も以前の職場で、「次男でしょ」と当てられることも多かったです。何らかの特徴のようなものがあるのでしょう。

以前ある本で読みましたが、長男の方が、医者や弁護士になる確率が次男よりも高いというデータもあります。また、次男の方が長男よりもリスクを取りやすいとの研究結果もあったと思います。

兄だから、弟だからと制限があるわけではありませんが、こういったデータがあると覚えておく分には損しないと思います。

 

IQは関係ない

IQの低い子供たちは追いつくためにたくさん練習をする。たくさん練習する習慣を身につけた彼らはやがて、それほど頑張らなければならないプレッシャーを感じなかったIQの高い子供たちを追い抜いていくのだ。ここから学ぶべき教訓はこうだ。長期的に勝利するのは、知能など何らかの才能に恵まれて優位なスタートを切った者ではなく、より多く練習した者である。

自信を与えてくれる内容でした。トップチェスプレイヤーのIQを調べたところ、IQの高さはチェスの腕前と関係ないようです。ただ、最初の習得時には差が出るようでした。IQが高い方がルールを早く覚えられるため、最初の段階ではIQの低い子よりも有利です。しかし、IQの低い子は負けたくないという気持ちで頑張ります。あまり負けたことがなかったIQの高い子は、それでやる気をなくしてやめてしまいます。結果、IQの低い子の方が、長期的に見ると有利に感じました。結論にあるように、より多く練習したものが勝ちます。これは真理です。私も胸に刻みたいと思います。

 

アクションプラン

私がすべきことを書きたいと思います。

  • 意識する
  • 朝練習する

 

意識する

次のことを練習時に意識したいと思います。

  • 集中する
  • 目標を立てる
  • 練習計画を立てる
  • フィードバックする
  • やる気を維持する
  • 弱点を克服する

 

集中時には、1時間と練習時間を決めて実施したいと思います。トッププレイヤーを見て、やる気を維持したいと思います。

 

朝練習する

これから朝練習をしたいと思います。一日のなんとなくの予定は立てていますが、やる気がないと練習できないことも多いです。

しかし、朝はなんとかできると思っています。小説を書くことやゲームの練習など、気合が必要なことは朝に実施したいと思います。

 

感想

超一流になるために必要なことが書かれた、素晴らしい書籍です。

350ページ近くありますが、重要な主張は簡単にまとめることができると思います。

 

まず限界的練習をすること。つまり、自分の少し上のレベルで、勝ったり負けたりするぐらいの微妙な所で練習することです。

自分よりうますぎる人だとやる気がなくなりますし、自分より下手な人と戦うと退屈です。そのため、自分より少しだけうまい人と戦い、練習することが肝です。私のイメージでは、勝率が45%になるぐらいの人と戦うと、適度な緊張感で戦えると思います。

 

次に重要なのが、心的イメージを磨き上げることです。これは、その内容をイメージできるまで練習することだと思っています。

具体的には、毎日1時間は最低練習する。さらに集中して1時間は練習することが重要だと思っています。イメージできるとは、不慮の事態にあっても対応できるレベルだと私は受け止めました。そのレベルまで練習すれば、十分に感じます。

この2つが特に重要に感じました。

 

また、本の帯にも、本書のまとめが書いてあり、参考になりました。以下に引用文を書きます。

  1. 自分の能力を少しだけ超える負荷をかけつづける
  2. 「これで十分」の範囲にとどまっていると、一度身につけたスキルは落ちていく
  3. グループではなく、一人で没頭する時間を確保する
  4. 自分の弱点を特定し、それを克服するための課題を徹底的に繰り返す
  5. 練習を「楽しい」と感じていては、トッププレイヤーにはなれない
  6. これ以上集中できないと思った時点で練習や勉強はうちきる
  7. 上達が頭打ちになったときは、取り組むメニューを少しだけ変えてみる
  8. 即座にフィードバックを得ることで、学習の速度は劇的に上がる
  9. オンの時間とオフの時間をはっきり分け、一日のスケジュールを組む
  10. どんな能力も生まれつきの才能ではなく、学習の質と量で決まる

これだけでも、この本の主張がほぼ書かれています。

 

本書で一番勉強になったのが、天才はいないということです。

一見天才はいそうに見えますが、いません。この事実がわかっただけ得でした。天才といえば、モーツァルトが挙げられますが、どうやら子供の時は、親が作曲してモーツァルトが作曲したことにしていたようです。あくまで状況証拠ですが、自分の作曲が認められないと父親がこぼしていたこと、晩年の曲と曲調が違うことなどが証拠に挙げられています。

 

またサヴァン症候群という病気があります。

知的障害がある人が、何らかの才能を示すことです。これを、私は天才だと思っていました。

サヴァン症候群か正確には知りませんが、辻井伸之氏という盲目のピアニストがいます。彼のように障害を抱えつつ素晴らしい演奏をする人は、天才だと思ってしまいます。

しかし、実際サヴァン症候群の人は、ある物事に異常に集中することで、他の人よりも優れた結果を示すようです。

例えば、みなさんが子供の時に母親に言われたことで、「普通になれ」というものがあると思います。

母親は子供に「普通」になってほしいと思います。どの母親もこれは思うでしょう。ですが、サヴァン症候群の人は普通にはなれません。何らかの障害を持っているからです。普通の子が、算数や国語をやる中、一人だけ違うことをやります。学校でも自分の興味があることしかしません。例えば、ピアノに興味があれば、ピアノ以外できないのです。

つまり、他の要素にかける時間を極限まで減らすことで、1つの競技に特化しているのです。

これには納得でした。本書の中で、サヴァン症候群が特別か検証しています。例えば、ある日にちの曜日を計算するのが得意なサヴァン症候群の子がいました。その子を真似て、大学生が計算ができるように練習すると16回のレッスンで、同等の速度で計算できるようにしました。つまり、後天的な能力だった訳です。

 

何かで超一流になりたければ、練習しかありません。その方法が書かれているこの書籍は、非常に素晴らしいと思いました。私も練習を繰り返し、超一流になれるか実験したいと思います。

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