不合理だからうまくいく 行動経済学で「人を動かす」を読んだ感想

みなさんこんばんは。

 

今回は不合理だからうまくいく 行動経済学で「人を動かす」を読んだ感想です。

不合理だからうまくいく 行動経済学で「人を動かす」

2014年出版(2010年に出版された不合理だからすべてがうまくいくを改題、文庫化したもの)

 

有名な行動経済学の本で多くの本に引用されており、気になっていたので読むこととしました。

 

以下、書籍より引用した文章については下記のボックスで囲みます。なお漢数字は英数字に記載し直しています。

 

 

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著者は?

著者はダン・アリエリー氏(1967年生まれ)です。

心理学と行動経済学の教授で、2008年にはプラセボについての研究で医学賞のイグノーベル賞を受賞しています。

翻訳は櫻井祐子氏です。

翻訳家であり、『0ベース思考』『NETFLIXの最強人事戦略』などを翻訳されています。

 

印象に残った内容は?

行動経済学について面白い内容をまとめた書籍です。

以下簡単に内容を記載します(自分の主観でつけた内容です)。

  • 高いボーナスは効果があるか
  • 働くことの意義は?
  • 自分が作ったものの価値は高い?
  • 自分のアイディアの価値は高い?
  • 復讐と謝罪の関係
  • 人は順応する?
  • 顔が良くなければ他の要素を求める
  • 人間は商品じゃない
  • 相手の顔が見えると共感しやすい
  • 以前の感情が行動を決定する?

 

ゴキブリも緊張する?

ちなみに社会的プレッシャーで緊張して失敗するのは、なにも人間だけではない。わたしたちの仲間の動物たちも、同じような試練にさらされている。われらが嫌われ者、ゴキブリもそうだ。ゴキブリは、とりわけ興味深い研究で堂々主役を務めた。1969年にロバート・ザイアンス、アレグザンダー・ハインガートナー、デドワード・ハーマンは、ゴキブリがいろいろな課題をこなす速さが、二つの条件の下でどうちがうかを調べた。~中略~

予想通り(まあ、ゴキブリについて、何か予想を持っているとしてだが)、ゴキブリたちは通路を走り抜けるという単純な課題では、ほかのゴキブリが見ていたときの方が、課題をこなす速度がずっと速かった。ほかのゴキブリが目の前にいたせいで、がぜんやる気が高まり、おかげでよい結果が出せた。ところがやや複雑な迷路の課題では、観客の存在がかえって邪魔になって、思うように前に進めず、単独で同じ課題をやった時より、ずっと時間がかかってしまったのだ。社会的プレッシャーも、ここではよい方向に働かなかった。

人間は、大きな報酬があるときにパフォーマンスが下がることを筆者が調べました。

また、ゴキブリも同じ様に観客がいると、成果が出せないということで、プレッシャーと結果の相関は面白いものがありました。

特に印象に残ったものが、簡単な課題は報酬が多いと結果もよく、複雑な課題は報酬が多いと、結果が悪くなるという点です。つまり、プレッシャーで力を発揮するためには、その作業を簡単だと感じるレベルまでやり込む必要があるというように感じました。

 

感想

400ページにわたる書籍なので、かなり読むのに時間がかかりましたが、どれも面白い内容だったので面白く読むことができました。

本当は印象に残った内容は多数あったのですが、記載するには実験方法を長々と記載する必要があるため、記載しませんでした。

簡単に各章で学べたことをまとめたいと思います。

  • 高いボーナスは効果があるか
  • 働くことの意義は?
  • 自分が作ったものの価値は高い?
  • 自分のアイディアの価値は高い?
  • 復讐と謝罪の関係
  • 人は順応する?
  • 顔が良くなければ他の要素を求める
  • 人間は商品じゃない
  • 相手の顔が見えると共感しやすい
  • 以前の感情が行動を決定する?

 

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高いボーナスは効果があるか

報酬が高くなりすぎると課題の難しさによってはパフォーマンスは下がります。つまり逆U字曲線を描きます。

一方、課題が簡単ならば、報酬と結果も比例します。

 

働くことの意義は?

仕事(やること)に意味があると、モチベーションが上がり、継続時間も増加します。

 

自分が作ったものの価値は高い?

自分が作ったものは、他の人が作ったものよりも価値を高く感じる。逆に、自分が作ったものは公正に判断できなくなります。

ただし、作品は最後まで自分で作らないと、愛着が湧きません。

 

自分のアイディアの価値は高い?

自分で生み出したアイディアの価値は高いと感じます。また、自分でアイディアを考えたという思い込みも生じやすいです。

自分のアイディアへの執着から、相手のアイディアを排除する危険性もあります。

 

復讐と謝罪の関係

謝罪すると復讐されにくくなります。

 

人は順応する?

良いことは休憩をとりながら長くやると満足度が上がります。

一方、悪いことは休憩を挟まずに素早く済ますとそれほど負担には感じません。

 

顔が良くなければ他の要素を求める

美人はイケメンとくっつきます。

ブサイクであれば、違う要素を求める様になります。

 

人間は商品じゃない

人間を商品のように管理しているオンラインデートでは、人間のできることとできないことをうまく使えていないので効率が悪いです。

効率の悪いことが周りにあるので、きちんと考えて効率的に行動しましょう。

 

相手の顔が見えると共感しやすい

大勢の顔の見えない相手よりも、顔の見える一人の方を人は助けます。

そのため、合理的な判断ができない場合があります。

 

以前の感情が行動を決定する?

感情はすぐに忘れますが、その感情のときにとった行動が、その後の行動にも影響します。

 

 

これは人間の行動結果を実験で明らかにした面白い書籍です。

そのため、信頼性も高いので、この書籍に書いてあることを意識すれば、よりよく生きられるのではないでしょうか。

 

忘れたことにまた読んだら多くの気づきがありそうな良書だと感じています。

何よりも実験が面白いです。

 

 

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