マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法を読んだ感想

みなさんこんばんは。

 

今回はマルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法を読んだ感想です。

マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法 / 原タイトル:How to Be Everything[本/雑誌] / エミリー・ワプニック/著 長澤あかね/訳

 

タイトルに惹かれたのと、現代で理想とされる好きなことをして生きていく方法を知りたいため読むこととしました。

 

以下、書籍より引用した文章については下記のボックスで囲みます。

 

 

 

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著者は?

著者はエミリー・ワプニック氏です。

マルチ・ポテンシャライト(後述します)で、講演家、キャリア・コーチ、ブロガー、コミュニティーリーダーなど多彩です。TEDトークで「天職が見つからない人がいるのはどうしてでしょう?」というタイトルで公演されています。

翻訳は長澤あかね氏です。「ゴースト・ボーイ」などを翻訳されており、私が好きなジャンルが多い翻訳者です。

 

印象に残った内容は?

一つのことにずっと集中できない人がいます。そのような様々なことに興味を持って多くのことをクリエイティブに探求する人のことを筆者らはマルチ・ポテンシャライトと呼んでいます。

そのようなマルチ・ポテンシャライトの人間にどのような働き方があるか紹介しています。

 

1万時間の法則はうそっぱち

『天才!成功する人々の法則』が刊行されてから、「1万時間の法則」の本来の意味が押し広げられ、適用されるはずでなかった状況にも適用され、もともとの研究の範囲を超えた解釈がなされている。この法則は今や、「喜んで1万時間を投じるつもりがないなら、何かを追及すべきではない」と主張するのによく使われている。私自身は、この解釈は技術的な能力以外のものを過小評価し、学習や探求の意欲に水を差している、と思う。

今や有名になったグラッドウェル氏の1万時間の法則ですが、アメリカでは反対意見が出てきます。というのも、研究の元になったエリクソン氏が誤った解釈がなされていると主張しているためです。

一方、日本ではまだ反対意見よりも、1万時間やれば成功できるという主張の方が多く聞かれます。

目的意識を持って1万時間やるのが大切と改めて心に刻みました。

 

多くのことに興味を持つことと革新的な仕事との相関

「~中略~。科学の世界でノーベル賞を受賞するのは、一つのことに打ち込む天才というより、多くのことに興味を持つ人たちだ。一般的な科学者と比べて、ノーベル賞の受賞者は、俳優やダンサーやマジシャンとしてパフォーマンスをする割合が22倍も高い。詩や芝居や小説を書く割合は12倍高く、美術・工芸をかじる割合は7倍、楽器の演奏や作曲を手がける割合は2倍に上る」

マルチ・ポテンシャライトにとっての朗報です。

多くのことに興味を持った方が、創造的な仕事ができるとのことです。堀江貴文氏も仕事を組み合わせることが大事と言っていたと思うので、多くのことに興味を持つことは悪いことではありません。

ただ、日本ではマルチ・ポテンシャライトはまだまだ外国に比べて稼ぎにくい状況な気がしています。これは、言語が日本語であるためだと考えています。英語が話せるようになれば、アメリカに住んでいても、イギリスの仕事を見つけられますし、オーストラリアでも見つけられると思います。

 

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アインシュタイン・アプローチ

「アインシュタイン・アプローチ」とは、生活を支えるのに十分な収入を生み出し、ほかの情熱を追求する時間とエネルギーも残してくれる、フルタイムの仕事かビジネスに携わること。

簡単にいうと、残業が無くなおかつ体力を使わない仕事を選択することで、十分な収入を得つつ仕事終わりに自分のやりたいことをできる時間を持つことができます。

私自身も残業が50時間ほどあったので、ほとんど他の活動はできない状態で退職を選びました。残業がない働き方でなおかつ余力をもてればそれほど良い条件はありませんね。

 

一流になれないという不安

クライアントは、あなたの仕事に満足している?上司は喜んでいる?もしそうなら、あなたは仕事を全うしている。あなたの仕事は職務を果たすことであって、その分野でトップに上り詰めることではないはずだ。

マルチ・ポテンシャライトで悩む不安として、一流になれないのではないかという心配があります。

その中で筆者は、一流になることよりも現場で役に立つことが重要と主張しています。他にも何点か主張しているのですが、私自身しっくりきました。一番になるのはかなり厳しいことですが、役に立つというのは色々なことに興味を持っているマルチ・ポテンシャライトの強みでもあると思ったからです。

 

感想

様々なことに興味を持ってしまうマルチ・ポテンシャライトがどのように生きればよいか指針を示してくれる書籍となっています。

私自身も色々なことに興味を持ってしまう人間なので、どう生きればよいかわかりませんでした。

思い出深いのは、小学校の時に母親に、「毎日違う仕事をしたい」と言ったら、結構強めに怒られ、「仕事を舐めるな」と言われたことを今でも覚えています。それでも時代は変わり、毎日違うこともできるような時代になりました。

本書籍では、マルチ・ポテンシャライトに向けて以下の4つの働き方を紹介しています。

  • グループハグ・アプローチ
  • スラッシュ・アプローチ
  • アインシュタイン・アプローチ
  • フェニックス・アプローチ

 

それぞれの働き方を簡単に紹介します。

グループハグ・アプローチは、一つの仕事で総合的な働き方をします。

私が知っている仕事であれば、製薬会社の研究所でいうマルチな研究職です。ある会社では、仕事の流れを全てを担当でき、上流にある企画や分析から、研究、小規模生産、大規模生産、工場への移管、販売、販売後の分析まですることができる仕事がありました。このような多岐に渡る仕事であれば、自分の欲求を満たせる分野もあることでしょう。

 

スラッシュ・アプローチは複数の仕事を掛け持ちします。例えば、月曜火曜はAという仕事、水木はB、金土はCという仕事。あるいは、午前はA、午後はB、夜はCといった形です。私が子供の頃憧れた仕事形態です。

 

アインシュタイン・アプローチは先ほどの紹介しましたが、ほどよい収入条件を満たす仕事をします。空いた時間で好きなことをやり、自分の興味を満たす方法です。安定を持ちつつ、自分の好きなことができるのが利点でしょうか。

 

フェニックス・アプローチは逐次的に仕事を経験していきます。つまり2020年~2025年は法律関係の仕事、2026年は農園の仕事、2027年~2030年は映画関係などです。

 

簡単に紹介しましたが、本書籍内ではより詳しく説明を挙げ、実際にそのような働き方をしている人の例を挙げています。もちろんどれかを選ぶというわけでもなく、複数組み合わせる選択肢もあるかと思います。

 

私にとってかなり面白い本でした。

日本では、当然一つの仕事を長く続けるのが良いという考えがいまだに強くあり、実際そのような働き方をしている人間は少なく、このような本には中々お目にかかれません。

新しい働き方について書かれた面白い本でした。特にクリエイティブな仕事をしたい人は、このような働き方が合っているのではないでしょうか。

私自身もマルチ・ポテンシャライトだと思っており、Youtube、ブログ、執筆、映画、音楽、教育、釣り、油絵などに興味があり、とても普通の働き方では、自分の欲求を満たすことができないと思っています。

そのような人にとっては、参考になる本だと思います。

マルチ・ポテンシャライトにありがちな不安についても回答しているので、それも面白かったです(仕事を聞かれたら何て答えれば良いかなど)。

 

 

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