教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するためにを読んだ感想

みなさんこんばんは。

 

今回は教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するためにを読んだ感想です。

いじめの問題をより身近なものにするため読むことにしました。また、いじめを受け学校に行けなかった経験から、解決法を知りたいので読むこととしました。

 

著者は?

著者は山脇由貴子氏です。

都内児童相談所に19年間勤務され、現在は山脇由貴子心理オフィスを運営されています。ベトナム政府からの依頼でベトナムで講演を行ったこともあるそうです。

 

印象に残った内容は?

まず最初に山脇由貴子氏が担当した子供のケースを例にとり、次に現代の子供達のいじめ(2006年出版当時)の方法を紹介し、我が子がいじめに会った際にどう対応すれば良いか、我が子がいじめを受けているかのチェックリストの順に書いてあります。

 

いじめの因果関係は逆転している

多くのいじめのパタンで、加害者達は被害者が「いじめられるに値する人間なのだ」という理由を作ろうとする。「こんな家族を持っているのだから、私達と対等ではない、汚らわしい、だから付き合いたくない」。多くのいじめに共通しているのは、いじめが進行してゆく中で、被害者がいじめられる理由が作り上げられてゆくということだ。因果関係は完全に逆転している。にもかかわらず、加害者たちの心の中でいじめが正当化されてしまう。「いじめられる側にも原因がある」という大人の不用意な認識は、この傾向を是認する方向に働くことを知るべきである。

いじめのパターンで多いのが、いじめ始めてから相手に理由をつけるパターンです。

いじめる→汚いよな→汚いからいじめている

のように、後から理由が形成されます。また大人としても、いじめられる側が悪いというイメージがあり、メディアでもいじめられる側に問題があったのではないかとの報道もあります。

私も当時は、私自身に問題があったと教頭先生に責められましたし、今でもそのことで劣等感もあります。

いじめられた人間が悪いというイメージを払拭していく必要がありそうですね。

 

発覚を防ぐ「義務」を、被害者に負わせる

加えて、女の子同士のいじめで顕著なのは、「バレたら、あんたのせいだからね」「その時はもっと、ひどい目にあわせるからね」といじめの発覚を防ぐ「義務」を被害者に徹底して負わせてしまう点にある。いじめられる苦痛に加え、「いつバレるか」という不安と怯えまで抱えなくてはならず、自己の被害の隠蔽に必死になる。いじめの発覚を恐れる気持ちが加害者より強いのである。加害者の方はいざとなったらしらばっくれようと決めており、むしろ堂々としている。倒錯した現実の中で、さらにいじめは発覚しにくくなる。

女性の陰湿さは怖いものがあります。

私自身も男の子より、女の子の「気持ち悪い」の言葉の方がダメージがありました。

ただ、私自身男性だったので、女の子同士のいじめよりはましだったと思います。中学校の時見ていたいじめでは、発達障害の女の子を励ますふりをして「あなたは何をやってもダメなんだから」と罵声を浴びせる場面を見ていました(ちなみにいじめていた女の子は小学校の時、私をいじめていた女の子のY田氏)。

そのような巧妙な立ち回りをする女の子のいじめの方が直接的な男子のいじめよりも発覚しにくく、かつ威力の高いものとなるのではないかと危惧しています。ここでいじめ件数が気になったので調べてみました。

 

以下文部科学省によるいじめ件数の調査です(平成30年度)。

これについては別の記事で考えてみようと思いましたが、いじめの認知件数は543,933件にもなります。

最も多いのは小学校で425,844件、順に中学校で97,704件、高校で17,709件、特別支援学校で2,676件となります。

 

いじめを認知した学校数の割合で見ると、全体の80.8%の30,049件が認知しているとなっています。

あとの20%は全くいじめがないとは思えないので、陰湿さに隠れたいじめがまだまだあると考えられます。

 

対策の一つとして、24時間子供SOSダイヤル(24時間対応、通話料無料)というものがあるそうですが、これは便利だと思う反面、認知度が低いのではないかと思いました。

この対策についても、より深く考えていく必要があると思います。

 

感想

いじめの方法も現代において多様化してきたなという思いがあります。

私がいじめを受けていたのは1999年の話ですが、当時は普通に椅子で殴られたり、気持ち悪いと言われたりでした。

 

ですが本の事例(2006年出版なので、最近はより新しい方法がありそうだが)を見ると、いじめのON、OFFを切り替えるや、自身や家族をメールで中傷するなどがありました。

いじめのON、OFFを切り替えるでは、ある1日は仲良くする日で、他の日はいじめるというパターンです。

メールでの中傷では、クラス内のメールで噂を回すという方法です。推測ですが、最近ではSNSも絶対に使われているはずです。私が高校生の時も、学校裏サイトでは、いじめる対象の子の情報を書き込むのが流行っていました。

余談ですが、2008年に「学校裏チェッカー」というものがリリースされ、それを使い私の母校を調べたところ、裏サイトはありませんでした。今の時代、そのような危険なサイトは排除されていることが多いようです。

 

本書籍では、子供の柔軟な頭が、大人では思いつかない残酷ないじめの方法を考えさせるとしています。

しかし、いじめた当人たちにはいじめをしていると印象はないと思います。いじめのON、OFFでは、いじめる側にとってはゲームのものであり、いじめられている人間の反応を見るためのゲームだと思われます。

 

私は小学校のときいじめられていましたが、中学校でその輩たちは、いじめたことを忘れて、私自身と普通に仲はよかったです。

これは当人の意識に関することだと思いますが、そういった意識の誤解があるではないかと思います。

 

この本で秀逸だったのが、いじめられた時の対応で、私もその対応が正しいと思っております。

以下、その方法を簡便に紹介します。

  1. 学校を休ませる
  2. 親としてのメッセージを伝える
  3. 子どもひとりで外出させない
  4. いじめに関して、無理に聞き出さない
  5. 家の中では、明るく、楽しく、子供と過ごす時間を多く持つ
  6. 子供の話をまるごと真実として扱う
  7. いじめられる側にも原因がある、とは絶対に考えない
  8. いじめに立ち向かわせない。耐えさせない。
  9. 子供の許可なく、学校に相談しない

 

この後も、学校といじめの相談をするなど続くのですが、この対応も私自身最適だと思います。

といっても、私個人としては、「学校に行かない」というのがわかりやすいと思います。

 

筆者は場合によっては、転校もありだと述べていますが、私自身も転校ができるならした方が良い考えです。

もしそれでいじめられるのなら、当人の責任があると明確にわかるからです(私自身、いじめられる側に原因があると当時の教頭にとてつもなく怒られたので、この考えた頭から離れていません)。

 

筆者の例ではいじめをなくすまで活動し、いじめの解決に成功しているので、いじめ撲滅を考えている人にとってはとても有用な情報があるかと思います。

2006年の古い出版の本ですが、非常に面白い本でした。

 

個人的に、筆者は、子供のいじめ問題の解決で働いて欲しかったなという願望もあります。

このような優秀な方こそ、私のようにいじめられるような人を助けられると思うからです。