逆境だらけの人類史 英雄たちのあっぱれな決断を読んだ感想

みなさんこんばんは。

 

今回は逆境だらけの人類史 英雄たちのあっぱれな決断を読んだ感想です。

(2019年出版)

 

歴史を学ぶために読むことにしました。タイトルの逆境という文字が、私の人生と近いものを感じ、少し親近感が湧いたこともあります。また、ナショナルジオグラフィックが発行していることにも興味が惹かれました。

 

以下、書籍より引用した文章については下記のボックスで囲みます。

 

 

著者は?

著者はビル・プライス氏です。

History’s Greatest MysteriesHistory’s Worst Crimes and the People Who Investigated Themなどの著書があります。

翻訳は定木大介氏、吉田旬子氏が務めています。

 

印象に残った内容は?

逆境で英雄達がどのように決断したか、4~6ページで簡潔にまとめられています。包括的に歴史を学びたい人向けでしょうか。

 

後世への影響も大きいマグナ・カルタ

マグナ・カルタのいくつかの条項は個人の自由に関するもので、人身保護令状(逮捕された者は誰であれ起訴され、法廷で証拠を開示されなければならないとする要請)に関する諸法の先駆けといえる。

イングランドの王、ジョン王が署名したのがマグナ・カルタ、ラテン語で大憲章になります。発端は、ジョン王の横暴に耐えかねた、イングランド諸侯が造反し、王に権利を求めたものです。

実際は発効後、数週間で無効になったようですが、王権が制御され、人民に権力が次第に移行したのは、マグナ・カルナの長期的な結果によるものです。

私が驚いたのが、人身保護令状という今の法律に繋がる概念があったことです。マグナ・カルタは1215年に制定されました。今から800年前です。

最近は、ヴィヴァルディの四季にハマっていますが、四季も300年前に作られました。


はるか昔のものが現代まで影響を及ぼしたりことを知ったり、残っていたりすると、ノスタルジーを感じます。

 

ルネサンス開花

ジョバンニが芸術の後援活動をあたかも1つの商取引のように扱ったのに対し、コジモは芸術そのものに対する造詣がはるかに深かったようだ。

メディチ家はフィレンツェ・ルネサンスを始めたわけでも、促したわけでもない。ただ、金銭的な後押しは惜しまなかった。

メディチ家のおかげでルネサンスが開花したとよく言われますが、その実態を私は知りませんでした。

まずメディチ家のジョバンニという人物が銀行を開きました。フィレンツェの銀行が成功した後、ある人物に投資します。当時、教皇庁は混乱しており、教皇が4人立候補していたそうです。その投資した人物が教皇に選出され、メディチ銀行を教皇庁御用達としました。この結果、メディチ銀行はヨーロッパ銀行の先頭を走ることになります。

ジョバンニの長男コジモは、父親ジョバンニが他界した後、個人的な関心である芸術に力を入れます。この結果、ルネサンスが開花したということです。

歴史の流れを理解することができました。

ちなみにメディチ銀行は破綻します。マキャベリによると、理由は、一族が商人ではなく、王族のように振る舞い、本業の仕事を疎かにしたためだそうです。

 

ウィーン防衛

ところが、1529年のオスマン帝国の遠征は、その年の5月、スレイマン大帝自ら軍勢を率いてコンスタンティノープルを進発した瞬間からケチのつき通しだった。最も深刻な障害をもたらしたのが悪天候である。

オスマン帝国からウィーンをなぜ守ることができたかです。

私は塩野七生氏の著書、海の都の物語 ヴェネツェア共和国の一千年でオスマン帝国の強さを知っています。

 

その強国が、なぜウィーンを落とせなかったが疑問でしたが、解決しました。

悪天候のため、進軍が進まず、また投石器などを運搬できなかったようなのです。ウィーンの城壁は、コンスタンティノープルよりもはるかに薄い壁だったため、攻城兵器があれば簡単に陥落したでしょう。

また、防衛に当たったのがザルム伯ニコラウスです。撤退する選択肢があったものの、ウィーンに留まり防衛しました。また、有名なドイツ傭兵、ランツクネヒトも防衛に加わったことが大きかったようです。

ランツクネヒトの傭兵を扱った漫画もあるそうなので、今度読みたいと思います(タイトルは失念しました)。

 

種の起源と人口論

1838年10月、ダーウィンがトマス・ロバート・マルサスの『人口論』を読んだことで、このノートの内容は自然選択説へと具体化する。この本のなかでマルサスは、生活資源が足りなくなるほど人口が増加する可能性と、その結果引き起こされる生存競争について、独自の考えを発表していた。

ダーウィンによる種の起源は有名ですが、マルサスに着想を得ていることは知りませんでした。

ダーウィンの父は医者で、最初は医学を志すも退屈で大学を辞めます。父の希望で、次はケンブリッジ大学で聖職者への道に進みます。この時、将来、田舎で牧師をすることには、魅力を感じていたようです(時間があり、研究に没頭できるため)。

しかし、次第に勉学に熱心になることで、指導教師ジョン・スティーブンス・ヘンズローや地質学者アダム・セジウィックらの目に留まります。その後、ヘンズローからビーグル号で世界を周る旅に招待されます。しかし、これは自費で行かなければなりませんでした。

父親はダーウィンがビーグル号に乗船することに納得できず、義理の弟がダーウィンの計画を応援してくれたら考え直すと言います。ダーウィンは父親の反対理由をリストにして叔父を尋ねると、叔父は応援する意思を示し、父親の反対リストを論破する手紙を書きます。投函後、実際に叔父は父親に会いに行きますが、その時父親は考えを変え、費用を出すことになりました。この経緯で、ダーウィンは世界を回れたのです。

このような背景も知ることができ面白かったですね。

 

感想

通常の歴史本では扱わないような内容を扱っているように感じました。

決断としては、先ほど紹介して来たダーウィンがビーグル号に乗る決断をしたことや、ザルム伯ニコラウスがウィーンを防衛する判断をしたことなどです。

私としては、中世を中心に知りたかったのですが、近代も多く扱っていました。

例えば、ジョージ・マーティンがザ・ビートルズと契約したことや、アウン・サン・スー・チーがミャンマーに帰ったことなどです。

 

私の中では歴史という感じがあまりしない内容もありました。

普通の読み物としても面白かったです。

 

活版印刷を開発したグーテンベルクは、後年活版印刷を開発した貢献などが認められずに死んだことや、ニュートンの生い立ちでは、3歳で母に捨てられ、生涯未婚で過ごしたなど。

歴史が好きだけど、普通の歴史ではなく、TIPSのような歴史を知りたい人は面白く読めるのではないでしょうか。

 

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