銃・病原菌・鉄 上を読んだ感想

みなさんこんばんは。

 

今回は銃・病原菌・鉄 上を読んだ感想です。

(2012年出版 草思社文庫)

 

名著として挙げる人が多い本書です。歴史について知るためにも読むことにしました。

 

以下、書籍より引用した文章については下記のボックスで囲みます。

 

 

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著者は?

著者はジャレド・ダイアモンド氏です。

進化生物学者。アメリカ国際科学賞、タイラー賞、ピュリッツァー賞、コスモス国際賞など受賞歴多数。

著書に人間はどこまでチンパンジーか人間の性はなぜ奇妙に進化したのかなどがあります。

 

 

翻訳は倉骨彰氏です。

訳書に、マーフィーの法則ー現代アメリカの知性などがあります。

 

印象に残った内容は?

ヨーロッパの旧世界の人間がアメリカなどの新世界を侵略することはあっても、その逆はありませんでした。その秘密について、タイトルにもあるように、銃、病原菌、鉄といった要素から考察しています。1個1個丁寧に考察しており、詳しく知らない私にもわかりやすく感じました。

 

生物滅亡

オーストラリア・ニューギニアの大型動物(メガファウナと呼ばれる)はすべて、人間が渡ってきたあとに絶滅しているが、その正確な時期については諸説ある。~中略~

したがって、それらの大型動物は、おそらく人間がこの地に登場してからすぐに姿を消してしまったと思われる。p74

オーストラリアでは、大型の家畜が存在しません。それは、過去に絶滅してしまったからです。理由ですが、2つの仮説があるそうです。1つは人間が殺したこと、そしてもう一つはたまたま人間がきた時期に、環境的要因、つまり旱魃で死んだことです。

著者は、熱帯雨林や寒冷地帯でも同時に死んだことから、人間による直接的、または間接的な理由により絶滅したと推測しています。ともかく絶滅したことで、オーストラリア人やニューギニア人は土着の動物を家畜化していません。これが、文明の発展に影響を及ぼしたのです。

 

スペイン成功の要因は?

ピサロを成功に導いた直接の要因は、銃器、鉄製の武器、そして騎馬などにもとづく軍事技術、ユーラシアの風土病・伝染病に対する免疫、ヨーロッパの航海技術、ヨーロッパ国家の集権的な政治機構、そして文字を持っていたことである。p147

新世界の住民が敗れた理由がこちらになります。

銃器は攻撃力、鉄製の鎧は防御力、つまりアステカの石斧などの攻撃を食らっても死ななかったことです。騎馬は機動力があり、馬を見たことない部族に対して恐怖を与えました。一番大きい要素が病気で、新世界の住民の9/10ほどを殺害しました。ヨーロッパの航海技術は新世界に行くために必要でしたし、集権的な政治機構により、より多くの物資などを集積できました。また、文字があれば、他国で起こった歴史についても知ることができます。アステカでは文字がなかったため、他の民族が他民族に侵略されたという歴史が伝わらず、どのように対応するか知識が残らなかったのです。

 

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肥沃三日月地帯がなぜ発展したか

肥沃三日月地帯は、他の地中海性気候の地域にくらべて、少なくとも五つの条件に恵まれていた。p251

なぜメソポタミアで文明が栄えたかの理由です。

1つ目が、地域が広かったことです。地域が広いことで、野生動植物の種類が異様に多かったのです。

2つ目が季節ごとの気候の変化に富んでおり、種類が豊富で1年草の割合が高かったのです。これにより、多くの1年草が繁殖していました。

3つ目が地形の起伏に富んでいることです。これにより、同じ植物が同時に熟すことがなかったため、収穫期をずらすことができました。

4つ目が、作物だけではなく、家畜化可能な哺乳類が豊富に存在していた点です。自分達と同じ環境に動物が住んでいたため、家畜化の負担も少なかったと考えられます。

5つ目が、狩猟採取生活と農耕生活の競合が他の地域より少なかったことです。食糧生産が始まる前にも、定住式狩猟採取民がいたことで、スムーズに食糧生産生活に移行しました。

これらの理由により、肥沃三日月地帯が栄えたのです。

 

感想

なぜ旧世界の人間が新世界の人間を打ち負かしたかについて理由を説明しています。

本書では単純に、銃、病原菌、鉄と紹介していますが、詳細を聞くと納得の理由です。

本当に勉強になりました。私は小説を書こうと思っているのですが、人間の歴史を考える上で、非常に勉強になり、設定を考える上で役に立ちました。

 

旧世界の人間が栄えた大きな理由の1つに、ユーラシア大陸が横に長いという特徴もありました。

横に長いと、緯度が同じであり、日照時間は同じになります。ヨーロッパで栽培していたものが、日本でも栽培できたのは、緯度が同じということです。一方で、縦に長いアメリカ大陸では、生活環境も大きく変わるため、より技術の伝播が遅れました。例えば、同じ作物でも、緯度が変われば温度も変わり、より生育環境に適応させる必要があります。一方で、緯度が同じであれば環境もそれほど変わらず、改良もそれほど必要ありません。

 

このような内容が400ページに渡り、研究結果とともに紹介されています。

非常に面白い内容でした。おすすめの書籍です。上巻しか読んでいませんが、下巻も楽しみな内容でした。

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銃・病原菌・鉄 上
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